公開日:2026/09/22 更新日:2026/09/11
「投資」と「貯金」、検索する人の違いは?データから見る「貯める」と「増やす」
お金を貯めたいと考える人もいれば、貯めたお金を投資に回して増やしたいと考える人もいるでしょう。「投資」と「貯金」は別のものとして捉えられがちですが、どちらも将来に向けてお金を準備する方法の一つです。
では、実際に「投資」と「貯金」を検索する人には、どのような違いがあるのでしょうか。年代や世帯年収、保有資産などを比べると、特徴に違いが見られました。
今回は、「投資」と「貯金」を検索する人を対象に、属性や興味関心、検索キーワードなどを比較しました。データから、それぞれのお金との向き合い方を探ってみましょう。
投資派と貯金派、どんな人が多い?年代・年収・資産を比較
投資検索者と貯金検索者の特徴を見てみましょう。なお、投資検索者数は、貯金検索者数の約3.8倍です。
まずは性別です。

期間:2025年7月〜2026年6月
投資検索者の男女比は、男性が69.2%、女性が30.8%です。一方、貯金検索者は、それぞれ50.1%と49.9%で、男女比がおよそ半々です。貯金は男女を問わず身近なテーマであるのに対し、投資は男性を中心に検索されていることがわかります。
次に年代です。

期間:2025年7月〜2026年6月
投資検索者は、40代の割合がピークで、30代、50代と続きます。一方、貯金検索者は30代の割合がピークで、20代、40代と続いています。
若い世代は貯蓄を意識し、その後、年代が上がるにつれて資産運用にも関心が広がる様子がうかがえます。このことから、年代によってお金に関する考え方が変化するとも考えられます。
たとえば30代は、住居や子育て、教育費、将来への備えなど、まず必要なお金を確保する意識につながりやすいでしょう。一方で40代以降になると、老後や将来の資産形成を考えるなかで、「貯めるだけでなく、資産をどう増やすか」へと関心が広がる可能性があります。
次に、世帯年収です。

期間:2025年7月〜2026年6月
世帯年収は、投資検索者は691.8万円、貯金検索者は628.5万円と約60万円の差があります。投資検索者は、貯金検索者と比べて世帯年収がやや高く、一定の経済的な余力がある層が含まれていると考えられます。
次に、1ヶ月に自由に使えるお金です。

期間:2025年7月〜2026年6月
1ヶ月に自由に使えるお金は、投資検索者が4.0万円、貯金検索者が4.1万円と大きな差はありません。世帯年収は、投資検索者のほうが約60万円高いですが、自由に使えるお金は、0.1万円の差です。
世帯年収が高い投資検索者でも、日常的に自由に使えるお金は、貯金検索者とほぼ同水準だとわかります。このことから、投資に関心をもつことは、単純に「毎月自由に使えるお金が多いから」というより、限られた資金をどう運用するかという意識とも関係する可能性があるでしょう。
次に、保有資産です。

期間:2025年7月〜2026年6月
保有資産は、投資検索者が1444.4万円、貯金検索者が1274.1万円と、約170万円の差があります。投資検索者には、これから資産を作る人だけでなく、すでにある程度の資産を持っている人も含まれている可能性があります。
貯金検索者も保有資産は1274.1万円であり、資産が少ない層ではないことから、「資産が少ないから貯金について検索する」という単純な理由ではないといえるでしょう。
下のマップは、インターネット人口全体を0とした場合に、投資検索者と貯金検索者のスコアがどの程度かを表しています。スコア差が大きいほど、特徴が強く表れています。

期間:2025年7月〜2026年6月
興味関心を見ると、貯金検索者でも「マネー、投資」のスコアが高めということがわかります。貯金を意識する人のなかにも、お金を貯めることだけでなく、投資や資産運用まで関心を広げる人がいる可能性があります。貯めることと増やすことの両方に、目を向ける人も少なくないのでしょう。
「貯める」と「増やす」、検索者のお金への関心はどう違う?
投資検索者と貯金検索者の関心を探るため、よく検索するキーワードを分析します。まず、投資検索者がよく検索するキーワードです。

期間:2025年7月〜2026年6月
投資検索者は「投資信託」「オルカン」「積立」「NISA」といったキーワードをよく検索しており、短期的な値上がりを狙う投資だけでなく、長期的な資産形成を意識している人も多いと考えられます。
投資検索者は、投資そのものの基礎知識だけでなく、具体的な商品や運用方法まで調べているようです。「投資に興味がある」という段階よりも、具体的な選択肢を比較・検討している段階の人が含まれている可能性があります。
「投資信託」「NISA」のような比較的メジャーなキーワードと、「ETF」「高配当」「利回り」といった少し踏み込んだキーワードが混在しています。投資をはじめる前の初心者だけでなく、すでに投資をしていて運用方法を検討中の人まで、幅広い層が含まれているのでしょう。
次に、貯金検索者がよく検索するキーワードです。

期間:2025年7月〜2026年6月
「貯金額」「中央値」「割合」といったキーワードがあります。貯金検索者は、単に貯金方法を探しているだけでなく、「自分の貯金額は多いのか」「同年代はどのくらい貯めているのか」といった比較・確認に関心をもつ可能性があります。
投資検索者が「商品・運用方法」を調べるのに対し、貯金検索者は具体的な数値を調べている点が特徴的です。投資検索者が「どう運用するか」を調べている一方、貯金検索者はまず「どれくらい持っているのが一般的か」「自分はどの程度貯められているか」を知ろうとしているのでしょう。
また「生活費」「実家暮らし」といったキーワードがあるため、貯金検索者は、暮らし方や日々の支出と貯金のバランスに関心をもっているのかもしれません。貯金関連のキーワードだけではなく、「オルカン」「1000万」「利息」まで検索されているので、一定額の貯蓄を目指すほか、貯金検索者でも貯めたお金をどう増やすかを考えている様子がうかがえます。
貯金派も投資をチェック?サイト・アプリから見るお金の管理
投資検索者と貯金検索者がよく見るサイトや、よく利用するアプリを分析します。まずは投資検索者がよく見るサイトです。

期間:2025年7月〜2026年6月
投資検索者が特徴的によく見るサイトには「やさしい投資信託のはじめ方」「投資の森」「みんかぶ」「やさしい株のはじめ方」があります。「株探(かぶたん)」「TradingView」など、株価や市場の動きをチェックできるサイトもよく見られているようです。
投資商品の基本情報だけでなく、株価や市場の動向など、実際の投資判断に関わる情報を収集する人もいる様子がうかがえます。投資検索者には、基本を学びたい人から、銘柄や相場を詳しく調べたい人まで、幅広い目的の人がいるのでしょう。
次に、貯金検索者がよく見るサイトです。

期間:2025年7月〜2026年6月
貯金検索者がよく見るサイトには「ココザス株式会社」「ネイチャーグループ」「ゴールドトラスト株式会社」「Dr.ちゅり男のインデックス投資」「リベラルアーツ大学」などがあります。
貯金検索者も、貯めるだけでなく、資産運用やお金の知識全般に関心をもっている様子がうかがえます。貯金検索者は、投資も含めて、お金について幅広く知ろうとする人が多いのかもしれません。
次に、投資検索者がよく利用するアプリです。

期間:2025年7月〜2026年6月
投資検索者がよく利用するアプリには「SBI証券Plus」「マネックス証券アプリ」「投信つみたてアプリ」「iGrow」などがあります。投資検索者は、投資情報を調べるだけでなく、証券口座や資産をスマートフォンで管理しているようです。「配当管理」「カビュウ」「TradingView」があるので、保有銘柄や配当、株価などを継続的にチェックしながら、自分の資産状況を管理する人もいるのかもしれません。
次に、貯金検索者がよく利用するアプリです。

期間:2025年7月〜2026年6月
貯金検索者がよく利用するアプリには「家計簿くふうZaim」「貯金アプリfinbee」「家計簿 マネーフォワード ME」があります。貯金検索者には、家計簿アプリなどを使って収支を把握し、貯金につなげようとする人がいると考えられます。また「SBI証券Plus」「投信つみたてアプリ」「マネックス証券アプリ」があることから、家計を管理して貯蓄を意識する一方で、投資にも関心をもつ人がいるのでしょう。
まとめ
今回の分析から、投資検索者と貯金検索者では、年代や資産状況、お金に関する関心の向け方に違いがあることがわかりました。
投資検索者は40代が多く、世帯年収や保有資産も貯金検索者を上回っています。「投資信託」「NISA」「ETF」「高配当」など、具体的な商品や運用方法を検索しており、資産の増やし方に関心をもつ人が多いようです。
一方、貯金検索者は30代が多く、「貯金額」「中央値」「割合」など、自分や同世代の貯蓄状況を確認するようなキーワードが目立ちました。家計簿アプリの利用も見られ、日々の収支を把握しながら貯金を意識する人が多いと考えられます。
ただし、貯金検索者も投資や資産運用に無関心なわけではありません。「オルカン」「利息」などのキーワードや、証券会社のアプリも使われていることから、貯めたお金をどう活かすかまで考える人もいるのでしょう。
「貯める」と「増やす」は、必ずしも対照的な選択肢ではないといえます。生活に必要なお金を貯めながら、余裕資金を運用するなど、自分のライフステージや資産状況に合わせて両方を取り入れているのかもしれません。
重兼千春
Webライター。転職、キャリア、美容、不動産、金融ジャンルの記事を執筆中。新卒からシステムエンジニアとして働いていました。ライティングにおいては、わかりやすい文章を書くことはもちろん、どこかくすっと笑えるような、読み手が温かい気持ちになれる記事を書くことを心がけています。
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