公開日:2025/01/21 更新日:2025/01/20
水道光熱費の節約方法を紹介!すぐに実践できる簡単な節約術も

近年の物価高騰に伴い、家計を圧迫するのが水道光熱費です。電気・水道・ガス代を節約したいと思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、1人暮らし・2人以上の世帯・総世帯別の水道光熱費の平均額を紹介し、すぐに実践できる簡単な節約術を解説します。
電気・水道・ガスそれぞれの効果的な節約方法や、お得な支払い方まで、幅広くカバーした内容です。記事を読むと、光熱費の節約術が分かるようになるでしょう。
水道光熱費の平均はどれくらい?

まずは水道光熱費の世帯人数ごとの平均と、季節・地域による変動を解説します。
- 1人暮らしの平均
- 2人以上の世帯の平均
- 総世帯の平均
- 季節による変動
- 地域による変動
以下で詳しく見ていきましょう。
1人暮らしの平均
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年」によると、1人暮らしの光熱・水道費は月平均で1万3,045円でした。
2024年7~9月期における「単身世帯・勤労者世帯・勤労者世帯以外の世帯・無職世帯」の調査結果では、1人暮らしの光熱・水道費は月平均で1万1,332円で、内訳は下記の通りです。(割合は小数点以下第2位を四捨五入)
- 電気代:6,771円(約59.8%)
- ガス代:2,209円(約19.4%)
- 他の光熱:102円(約0.9%)
- 上下水道料:2,250円(約19.9%)
単身世帯では、電気代の負担率が約6割を占めており、ガス代と上下水道料は共に約2割となっています。他の光熱とは、暖房器具などに必要となる灯油の使用料です。
参考:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年」(15ページ)
参考:総務省統計局「単身世帯・勤労者世帯・勤労者世帯以外の世帯・無職世帯」(2024年7~9月期)
2人以上の世帯の平均
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年」によると、2人以上の世帯の光熱・水道費は月平均で2万3,855円でした。
光熱・水道費の月平均の内訳は、下記の通りです。(割合は小数点以下第2位を四捨五入)
- 電気代:1万2,265円(約51.4%)
- ガス代:5,209円(約21.8%)
- 他の光熱:1,275円(約5.3%)
- 上下水道料:5,106円(約21.4%)
2人以上の世帯では、電気代の負担率が約5割と単身世帯より約1割低くなります。ガス代と上下水道料は共に約2割で、単身世帯とほぼ同様です。
参考:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年」(5・15ページ)
参考:総務省統計局「2024年10月分家計調査報告(二人以上の世帯)」(7ページ)
総世帯の平均
総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年」によると、総世帯の光熱・水道費は月平均で1万9,867円でした。総世帯は、単身世帯と2人以上の世帯を合わせたものです。
2024年7~9月期における「家計調査・家計収支編・総世帯」の調査結果では、総世帯の光熱・水道費は月平均で1万7,231円で、内訳は下記の通りです。(割合は小数点以下第2位を四捨五入)
- 電気代:1万0,013円(約58.1%)
- ガス代:2,978円(約17.2%)
- 他の光熱:180円(約1%)
- 上下水道料:4,059円(約23.6%)
電気代の負担率が約6割と単身世帯と同じ水準です。単身世帯・2人以上の世帯と比べると、総世帯はガス代が低く、上下水道料が高い傾向が見られます。
参考:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年」(15ページ)
参考:総務省統計局「家計調査 家計収支編 総世帯」(2024年7~9月期)
季節による変動
季節により水道光熱費の平均が、どのように変動するかを見ていきます。総務省統計局の2023年の四半期ごとの調査から、総世帯分の月平均の合計と内訳は下表の通りです。
(単位:円)
2023年/期別 | 光熱・水道費【合計】 | 電気代 | ガス代 | 他の光熱 | 上下水道料 |
---|---|---|---|---|---|
1~3月期 | 27,701 | 14,646 | 6,723 | 2,221 | 4,111 |
4~6月期 | 18,620 | 9,190 | 4,858 | 600 | 3,972 |
7~9月期 | 15,404 | 8,390 | 2,904 | 202 | 3,908 |
10~12月期 | 17,082 | 8,514 | 3,180 | 1,338 | 4,050 |
期別平均 | 19,702 | 10,185 | 4,416 | 1,090 | 4,010 |
(期別平均は小数点以下第1位を四捨五入)
光熱・水道費合計の月平均は、夏季が低く冬季に高い傾向が見られます。ガス代と他の光熱も同様ですが、上下水道料は各期を通じて平均額前後です。
参考:総務省統計局「家計調査 家計収支編 総世帯」(2023年1~3・4~6・7~9・10~12月期)
地域による変動
ここでは、水道光熱費の平均が、地域によってどう変動するかを見ていきます。総務省統計局の2007年の調査から、北海道~沖縄地方の総世帯分の月平均の合計と内訳は下表の通りです。
(単位:円)
地方 | 光熱・水道費【合計】 | 電気代 | ガス代 | 他の光熱 | 上下水道料 |
---|---|---|---|---|---|
北海道 | 25,089 | 11,254 | 3,930 | 5,998 | 3,907 |
東北 | 24,396 | 12,397 | 3,678 | 3,322 | 5,000 |
関東 | 19,440 | 9,881 | 4,887 | 634 | 4,039 |
北陸 | 23,334 | 13,096 | 3,864 | 1,624 | 4,750 |
東海 | 20,194 | 10,517 | 5,017 | 657 | 4,004 |
近畿 | 18,707 | 9,268 | 5,046 | 453 | 3,940 |
中国 | 20,030 | 11,699 | 3,636 | 785 | 3,909 |
四国 | 19,235 | 11,225 | 3,559 | 1,128 | 3,323 |
九州 | 16,841 | 8,649 | 3,787 | 606 | 3,800 |
沖縄 | 16,886 | 9,277 | 3,809 | 352 | 3,448 |
各地方平均 | 20,415 | 10,726 | 4,121 | 1,556 | 4,012 |
(各地方平均は小数点以下第1位を四捨五入)
寒冷地は光熱・水道費が高く、温暖な地域は低い傾向が見られます。特に電気代は、北陸・東北地方が各地方の平均を大きく上回っています。暖房器具による灯油使用料を示す他の光熱では、北海道が各地方平均の約3.9倍です。
参考:総務省統計局「家計調査 家計収支編 総世帯」(2023年)
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【電気編】水道光熱費の節約方法

水道光熱費の中でも約5~6割を占める、電気代の節約方法を4つ紹介します。
家電や照明の使い方を見直す
家電や照明の使い方を見直すことで、光熱費の節約につながります。使用していない電化製品はこまめに電源を切り、無駄な電力消費を抑えましょう。
- テレビ:「省エネモード」の活用
- パソコン:「スリープ機能」などを利用
- 冷蔵庫:扉の開閉時間の減少
- 洗濯物:天気の良い日は自然乾燥で乾燥機の使用を抑制
- エアコンの設定温度:夏は28度・冬は20度を目安にサーキュレーターなどを併用
上記の工夫を日常生活に取り入れることで、電気代の削減が可能です。
エコ電化製品を利用する
省エネルギー性能の高いエコ電化製品を活用することで、光熱費の節約が可能です。長期間にわたって使用している冷蔵庫・エアコン・照明器具は、電気代が高くなります。
- LED照明:白熱灯に比べて約86%の消費電力削減
- 古いエアコンを省エネタイプに変更:10年前に比べ約15%の省エネ効果
- 冷蔵庫:10年前のモデルと比較して電力消費を28~35%削減
エコ電化製品の利用で電気代を抑えながら、環境にも配慮した生活を目指しましょう。
参考:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」
主電源を切る
主電源を切ることは、光熱費節約の基本です。使わない家電のスイッチをこまめに切り、コンセントを抜くことで待機電力を削減できます。
長期不在時には、配電盤のブレーカーを落とすことも効果的です。ブレーカーの一部分を落とすことで電力供給を遮断し、無駄な電力消費を防げます。ただし、冷蔵庫に当たるブレーカーを落とさないよう注意が必要です。
ブレーカーを落とすのは、長期間家を空ける場合のみにするなど、慎重に判断しましょう。日々の心がけが、大きな節約の第一歩です。
電気のアンペア数や契約プランを見直す
電気料金の節約には、アンペア数と契約プランの見直しが効果的です。ライフスタイルに合わせたプラン選びが重要です。例えばオール電化の住宅なら、夜間電力が割安なプランが適しています。
契約アンペア数の調整も検討してみましょう。多くの電力会社では、基本料金がアンペア数に連動しているため、適切な数値に下げることで基本料金の削減につながります。
ただし契約アンペア数を下げ過ぎると、一度に電化製品を使用する時間帯でブレーカーが落ちる危険性があるので、十分な検討が必要です。
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【水道編】水道光熱費の節約方法

水道料金の主な節約方法として、以下の4つが挙げられます。
- 水を出しっぱなしにしない
- 節水シャワーヘッドを利用する
- 追いだき機能を利用する
- お風呂のお湯を洗濯に利用する
順に見ていきましょう。
水を出しっぱなしにしない
光熱費を抑える基本は、水を出しっぱなしにしないことです。シャワーは1分間で約12リットルの水を使うため、使用中以外はこまめに止める習慣をつけましょう。
歯磨きや食器洗いの際も水を流しっぱなしにせず、必要な分だけ使うよう心がけることが大切です。さらに「蛇口用アダプター」などの節約グッズを活用すれば、無理なく効率的に水道代を削減できます。食器洗い乾燥機の導入も、水道代の節約につながるでしょう。
節水シャワーヘッドを利用する
「節水シャワーヘッド」は、光熱費の節約に大きな効果をもたらす優れたアイテムです。水の出る穴を小さくしたり数を減らしたりすることで、使用水量を抑える工夫がなされています。
手元のスイッチで水を止めたり、水の出方を変えたりする機能を持つ製品もあり、より効果的な節水が可能です。
節水シャワーヘッドは、一度取り付ければ意識せずに継続的な節水が可能となる、効果的な光熱費の節約グッズといえるでしょう。
追いだき機能を利用する
追いだき機能は、光熱費を節約できる方法です。お風呂に入れた水を足すことが少ないため、水道代を抑えられます。お湯の入れ替えと比べると、追いだきは入れたお湯を再度加熱するだけなので、新たな水を使用しません。
給湯器の性能や設定温度によって異なりますが、追いだきはお湯の入れ替えよりも素早くお湯を温め直せるでしょう。
お風呂のお湯を洗濯に利用する
お風呂の残り湯を洗濯に活用することで、光熱費を節約できます。
残り湯は、入浴直後に使用するのが理想的です。すぐに使えない場合は、ふたやシートで保温しましょう。温かい湯は洗剤の効果を高め、汚れも落ちやすくなります。
残り湯を洗濯で使用する際は、「洗い」の工程に限定するのが賢明です。「すすぎ」に水道水を使用すれば、衣類に雑菌や汚れが残るリスクを軽減できます。
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【ガス編】水道光熱費の節約方法

ガス代の主な節約方法として、以下の4つが挙げられます。
- お風呂を沸かしたらできるだけ早く入る
- 夏場は給湯温度を下げる
- ガスコンロ周りをこまめに掃除する
- ガスの料金プランや会社の切り替えを検討する
順に見ていきましょう。
お風呂を沸かしたらできるだけ早く入る
お風呂の入り方を見直すことで、光熱費の節約が可能です。お湯を沸かしたら、できるだけ早く入浴してください。早く入れば、追いだきの回数を減らせます。また、入浴後はふたをして保温し、お湯がぬるくならないようにしましょう。
約2時間で4.5度低下したお湯(200リットル)を毎日1回追いだきする場合、年間で約6,190円のガス代がかかります。さまざまな工夫をすれば、無駄な出費を抑えて入浴できるでしょう。
夏場は給湯温度を下げる
夏場に給湯温度を下げるのは、光熱費の節約方法の1つです。一般的に適温とされる42度から、38~40度程度に下げるだけで、ガス消費量を大幅に削減できます。
夏場は水温が高いため、給湯温度を最低温度に設定しても問題ないでしょう。キッチンでの食器洗いや、歯磨き時は低く設定することでガス代を抑えられます。
上記の方法は、快適さを損なうことなく簡単に実践できる、夏場ならではの節約術です。
ガスコンロ周りをこまめに掃除する
ガスコンロ周りの定期的な掃除は、光熱費の節約につながります。特にバーナー部分の汚れに注意してください。汚れが蓄積するとガスの燃焼効率が低下し、結果的にガス消費量が増加してしまいます。
バーナーの細かい部分は、湿らせたキッチンペーパーを巻いた竹串で掃除すると効果的です。
定期的な掃除を心がけることで、ガスコンロの性能が保たれて、ガス代の節約につながります。週に1回程度などと回数を決めて、こまめに掃除しましょう。
ガスの料金プランや会社の切り替えを検討する
2017年のガス小売全面自由化により、消費者は自分のライフスタイルに合った供給会社やプランを選べるようになりました。
プロパンガスを利用している場合は、都市ガスへの切り替えも検討する価値があります。一般的には、都市ガスの方が料金設定が安価なためです。
ただし、切り替えには下記の確認事項があります。
- 居住地域にガスの導管が整備されているか
- 現在使用中の器具が都市ガスに対応しているか
各ガス会社の料金プランやサービスを、丁寧に比較検討してみましょう。
水道光熱費をクレジットカードで支払うとお得になるって本当?メリットは?

水道光熱費の支払いにクレジットカードを利用することで、家計の節約につながる可能性があります。支払額に応じ、ポイント還元を受けられるためです。
例えば、1%の還元率のカードで月々の光熱費1万円を支払えば、年間1,200円相当のポイントが貯まります。現在利用中のカードの還元率や、光熱費支払いに関する特典を確認しておきましょう。中には光熱費の支払いに強い、高還元率のカードもあります。
貯まったポイントは、電子マネーへの交換や、次回のカード決済に充当することも可能です。
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まとめ

光熱費の節約は、日々の小さな工夫の積み重ねで徐々に効果を生み出します。電気代の削減には、こまめな消灯や省エネ家電の利用、契約プランの見直しが効果的です。水道代は、節水シャワーヘッドの導入や洗濯時の工夫で抑えられ、ガス代は給湯温度の調整やコンロの清掃で節約できます。
クレジットカード払いによるポイント獲得も一案ですが、節約の毎日が続くのも大変です。「がんばらないポイ活」サービスの「Uvoice」は、行動データの提供をONにするだけで、毎月ほぼ自動的にポイントが貯まります。
さらに、Uvoiceでは、アンケート回答や動画視聴でもポイントを獲得できます。効率的にポイントを貯められて、電子マネーやギフトカードに交換できるのでおすすめです。

Uvoice編集部
ポイ活サービス「Uvoice」「Uvoiceブラウザ」を運営する株式会社ヴァリューズのUvoice編集部です。お得に暮らすヒントをご紹介します。
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